靴のヒカリという店舗の話を書きます。
目次
行きつけのお店
以前に書いたように足が大きいという悩みを持っているのですが、過去を振り返ると、高校生の頃から合う靴が手に入らなくなっていました。
当時、オーダーなどというのは意識することもなかったですし、まずは履ける靴を探す、というのが急務でした。
そんな中で大きい靴を扱っていて、私の履ける靴があり、行きつけとなっていたのが、川崎の『靴のヒカリ』でした。
購入の頻度は上下するとはいえ、もうずっと長い間の話です。
異変
ところが、その靴のヒカリに、2026年に入って訪れた際、休みという掲示もなにもなく店が閉まっていました。
Instagramも2025年末で更新が止まっています。
2月はじめにも確認してみましたが、シャッターは閉じたままでした。
破産
そして、2026年の2月に 東京商工リサーチ TSR速報にて、『靴のヒカリ』が破産開始決定を受けた旨が報じられました。
破産を報じる文章を以下に引用します。
靴販売店として営業展開し、前身の(有)光商店時代から数えて業歴は約75年に及んだ。ピーク時には神奈川県内や東京都内を中心に8店舗を構えて10億円を超える売上を計上していたが、バブル崩壊後は個人消費の低迷が顕著となり、価格競争が激化、業績不振が続いた。以降は店舗削減とともにWeb販売を強化。さらに他店が扱わないビッグサイズに着目して他社との差別化をはかり、「大きな男の大きな靴-BIG MEN’S BIG SHOES」をキャッチフレーズに28~32cmサイズの品揃えに注力、ビッグサイズ専門店へと業態変更した。
8店舗も展開していたのも知りませんでしたが、どうやら、私があてにしていた大きな靴を扱う店という業態は、バブル後の差別化要因だったようです。それで30年ほどはやってこれたものの、新型コロナウィルス禍を経て、破産、ということになるでしょうか。
支店
上述したように、靴のヒカリ川崎店は行きつけの店でしたが、御徒町店も利用したことがあります。おそらく最後に御徒町店を利用したのは8年ほど前のはずですが、その後一年もしない、2019年11月には閉店したようです。
また、五反田にも支店がありました。こちらは別の会社として存続しています。
1994年9月 靴のヒカリ五反田店として開店 1996年4月 ラージサイズの靴の専門店として改装 1997年 アメリカからの直輸入を開始 2004年9月 靴のヒカリより独立。店舗名を「big-b(ビッグ・ビー)」とする
『男の大きな靴の専門店 ビッグ・ビー』を運営する株式会社ナガオの会社概要にこうあります。五反田にも靴のヒカリがあったよなあと思いつつ、探しても見つからなかった記憶があるので、ビッグ・ビーに変わってから探したのでしょう。
ビッグ・ビーはいまも営業していますので、関東圏の、大きな足持ちの最後の救いとなってくれていると思います。
靴業界の苦戦
会計の詳細を見られるわけではないので、破綻の実際の原因はわかりません。ネット通販全盛の時代、路面店を運営する小売業というだけで、大変なのは間違いないことでしょう。特に上掲の東京商工リサーチが書いているように出店に伴う費用と、それを回収できなかった場合のリスクはかなり大きなものとなります。
それとは別に、靴業界そのものの市場規模がシュリンクしているのはあるかと思います。
ネットで検索できる調査(矢野経済研究所 靴・履物小売市場に関する調査を実施(2026年))でも、新型コロナウィルス蔓延による大幅な売上減少からは立ち直りつつあるものの、10年前と比較すると1割以上の減少となっています。
もちろん、靴はどうしても必要なものですから、市場がなくなるということはないでしょう。ただ、新型コロナ禍以降の生活スタイルの変化を考えると、かつてのような大量消費に戻るというのは考えにくい状況です。
特にビジネスマンの装いが昔ながらのスーツに革靴、とは限らなくなった状況を考えると、ビジネスマンの消耗品としての革靴の需要は縮小傾向にあると考えてよいでしょう。
今年に入って、日本を代表するメーカーであるリーガルが希望退職者を募り、傘下の工場を閉鎖するというニュースがあったことも記憶に新しいと思います。
ここ最近になって靴というものを趣味にし始めた私としては、寂しい限りではありますが、現状は現状としてとらえて、自分なりにやっていくしかないのでしょうね。
おわりに
お世話になっていた靴のヒカリが無くなってしまい、その衝撃に散漫とした文章になってしまったかもしれません。上述したように、私にとっては高校生のころから長い間なくてはならないお店でした。
川崎に行っても、もうあのお店は無いと思うと、本当に寂しい気持ちです。
